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【コロナ禍の今だからこそ響くそのストーリー】『非常宣言』を観てきた。

映画『非常宣言』オフィシャルサイト

こんにちは、カイトです。

今回は、2023年の1/6から公開している韓国映画、『非常宣言』を観てきたのでそのレビューをしていこうと思います。

こちらの映画、昨年からYoutubeやツイッターで存在は知っていて、試写会に行った方のレビュー動画でも“RRRに並ぶくらいインパクトがあった”と言っていたので非常に期待して観に行きました。

実際観に行って、個人的にはRRRほどではありませんでしたが、非常に見ごたえがあり面白い作品でした。

この作品のテーマは、“バイオテロ”です。

娘とハワイへ向かう飛行機恐怖症のジェヒョク(イ・ビョンホン)は、空港で執拗にふたりにつきまとう謎の若い男(イム・シワン)が、同じ便に搭乗したことを知り不安がよぎる。KI501便はハワイに向け飛び立つが、離陸後間もなくして、1人の乗客男性が死亡。直後に、次々と乗客が原因不明で死亡し、機内は恐怖とパニックの渦に包まれていく。一方、地上では、妻とのハワイ旅行をキャンセルしたベテラン刑事のク・イノ(ソン・ガンホ)が警察署にいた。飛行機へのバイオテロの犯行予告動画がアップされ、捜査を開始するが、その飛行機は妻が搭乗した便だったことを知る。また、テロの知らせを受けた国土交通大臣のスッキ(チョン・ドヨン)は、緊急着陸のために国内外に交渉を開始する。副操縦士のヒョンス(キム・ナムギル)は、乗客の命を守るため奮闘するが、飛行を続けるタイムリミットが迫り、「非常宣言」を発動。しかし、機体はついに操縦不能となり、地上へと急降下していく。

見えないウイルスによる恐怖と、墜落の恐怖。高度28,000フィート上空の愛する人を救う方法はあるのか—?!

公式サイトより引用

そしてこの映画において、バイオテロとして機内にばらまかれたのが“ウイルス”です。

この“ウイルス”というのが今の新型コロナウイルスが流布している世の中に対して親和性を示していますね。

今回の映画は、バイオテロを起こすということ自体はそこまで大きな話題ではありません。

実際に予告の動画を観てもらってもわかると思いますが、このテロの犯人は予告の動画でも顔は出ていて、いわゆる倒叙のような形式を取っています。

むしろ注目すべきは、機内という閉ざされた空間において未知のウイルスの感染が広がったときに、どういったストーリーが待ち構えているのか。

その過程こそが一番の見所です。

ここがすごくコロナの初期のころを思い出させました。

コロナ禍の本当の始めの頃、ダイヤモンド・プリンセス号の船内でコロナ感染者が発覚し、船員と乗客が何日も入国できずに船内に実質隔離されていたのを覚えていますか?

僕はこの映画を観終わって、この時のことを思い出しました。

ただこのダイヤモンド・プリンセス号のときは、(おそらく)国内レベルの問題で大きな国際問題には発展しませんでした。

しかし今回のバイオテロでは、アメリカや日本へ緊急着陸を試みようとしてバチバチと国際問題に発展しそうな雰囲気がありました。

ここで描く日本の韓国政府に対する姿勢が、全く嫌味なく、すごく強固だったのが印象的でした。

ある意味で日本らしくなかったです。ただ、ここでこれくらい強固姿勢を取ることは国の安全と威信を守るためには必要だよな……。と改めて感じました。
まわりの国に、へつらってばかりでは、なめられますからね。

今回の映画では主体が韓国の飛行機と政府だったので、韓国の観点から観たら日本やアメリカの態度に関しては多少不満が出ていたと思います。

でも逆の立場になったらどうでしょうか。

自国にウイルスに感染した乗員乗客を乗せた飛行機が到着する。

こんな状況、さすがに容認できないですよね。

また今作では、乗客の命を守るのか感染を韓国国内に広げないためにも入国させるべきじゃないのか

このように揺れ動く、韓国政府の動きも見物です。

そして、最終的にどういう結末を迎えるのか。

是非、そこは劇場に行ってみて欲しいですね。

ただ、全体としては期待度が高かった分、もう一押し欲しかった印象もありました。

特に、主演のソン・ガンホの出演作『パラサイト』の衝撃があまりに大きすぎたために、それと比較しても“んー……”と言う印象がありました。

ただ、今回はテーマ的にストーリーは想像しやすいし、驚きや衝撃度に関して限界があるのも事実です。

機内がバイオテロにあったら自国も含めてどこも入国を渋るだろうし、自国に関しても、もちろん気持ち的には入国させたいけれども、国内での感染のリスクを考えて簡単に入国は許可できないででしょうし……。

そういった意味で、結末のシーンも含めて、個人的にはアッとさせられるような展開はそこまでなかったです。

ただ、今回は多くが飛行機内でのシーンでしたが、飛行機の大迫力なシーンはしびれました。特に最後の飛行機を操縦するシーンは観ているこっちも震えるくらい、没入感があり良かったです

という感じで今回の記事では、映画『非常宣言』に関して感想や感じたことを述べていきました。

このコロナ禍において響く部分もありますし、最後この飛行機がどういった選択を取るのかが非常に見所の作品になっているので興味のある方は是非、劇場に行って観てみてください!

2022/1/8

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