読書

『いま君に伝えたいお金の話』

いま君に伝えたいお金の話 | 村上 世彰 |本 | 通販 | Amazon

こんにちは、カイトです。

今回は、村上世彰さんの書かれた、『いま君に伝えたいお金の話』という本について紹介したいと思います。

この本は”お金”という学校ではしっかりと習わないけれども生きるうえでは大切なテーマについて取り扱っています。

村上さんは10歳の時に父親から”大学を出るまでのお小遣い”を全額、渡されたそうです。

そしてそのお金を使って株式投資を始めました。

そうやって小さいころからお金に慣れ親しむことで、自然とお金に対する知識は身についたといいます。

この本ではそんな村上さんが長年お金と付き合ってきた経験から培った、お金に対する考え方がつづられています。

まず、最初に村上さんは、お金はあくまで”道具”であるということを強調しています。

”お金”₌”悪、汚い物”というイメージが何となく世の中には、はびこっていますよね。

そんなイメージをまず払拭してもらいたいと村上さんは言います。

そもそもお金というのは、

  • 何かと交換できる
  • 価値をはかることができる
  • 貯めることができる

という3つの機能を持った道具でしかないのです。

そのうえで、社会にとってお金は”回さなければいけないもの”だといいます。

僕は最低限の貯金しか持っていません。それよりも、お金をめぐらせることを優先させています。お金を稼いで貯めて、回して増やす。増えたらまた回す。そのサイクルが大事です。

引用元:『いま君に伝えたいお金の話』pp31

「日本人は貯金が大好き」と言われるように、お金を貯める傾向にありますよね。確かに基本的なお金の保管場所として銀行を使うのはいいことだと思います。けれども全財産をまるまる銀行に預けるのはなんだかもったいない気がします…。

確かに銀行にお金を預けると金利がつくし(と言っても0.001%程度)、楽で安心です。

でもお金の価値は”絶対的”なもののように見えて実は”相対的”なものなのです。

こういうことを考えるときに僕は横と縦(深さと広さ)で考えるようにしています。(抽象的な表現なのでうまく伝えられませんが…)
今回でいうなら、時間の流れ(縦)と世界(横)です。

まず、時間の流れについて考えてみましょう。

お金の価値というのは時代によって変わってきます。

具体例を考えてみましょう。

例えば、50年前には250円でラーメンが食べられたのに、今では最低でも500円はかかる。

よくよく考えてみればおかしな話ですよね。

確かに味や量といった複合的な要因が多少はあるにしても、今では2倍のお金を払わないとラーメンが食べられません。

なぜこういったことが起こったのかといえば、

一円の価値が半減した

からです。

1円当たりの価値が少なくなった分、今では昔よりも多くのお金を積まないと同じクオリティーのものは得られないのです。

こういうように、お金の価値が下がっていく現象をインフレーションといいます。

なのでインフレしていく世の中では、銀行にお金を預けているだけでは

通帳の額は変わらなくても、その”額”の価値は下がっていくのです。

(だって物価が上昇していくぶん、そのお金で買えるものが減っていくから。)

そうした状況で50年前に100万円を銀行に預けたと想定します。金利を0.001%とすると、いま100万500円になっています。

さて、ここが考えどころです。たしかに額面上は500円増えたものの、100万円の価値自体が半減している。銀行に預けても、お金が「減ってしまう」というのは、こうした状況のことを指しているのです。

引用元:『いま君に伝えたいお金の話』pp126

ちなみにこの本では特に触れられていませんが、横(世界)の関係も見ていきましょう。
横のつながりを見ても、円の価値というのはドルやユーロといった外貨とリンクして相対的に評価されていますよね。

ここまで簡単にお金を回せ(=投資せよ)とは言ってきましたが、もちろんリスクはつきものだと村上さんは言います。

ここで大切になるのは、損切り期待値です。

まあ正直、両方とも当たり前のことで説明するまでもない気がします。
ずるずる引きずらずに、下がってきたらズバッとやめる(損切り)
あらゆる可能性を考えて、確率が最も高いと思える選択肢を選ぶ(期待値)
それだけです。
でもそれが難しいんですけどね…笑

また借金のリスクについても話しています。

ここで言う借金っていうのは広義的な意味で、奨学金やローンといったものまで含んでいます。

ここでこの本の中で一番心に響いた言葉を紹介したいと思います。

借金はトランポリンのようなものだ

という言葉です。

お金を借りるということは、トランポリンに乗るようなもので、自分の力だけじゃ飛べない高さまでジャンプさせてくれることがある。自分で会社をはじめたいときや家を買いたいときに、とても役に立つ。でも、より高く飛んでしまってちゃんと着地できなかったら、受けるダメージはとてつもなく大きいし、自分の周りの大切な人の人生まで壊してしまいかねないということを理解してほしいのです。

引用元:『いま君に伝えたいお金の話』pp158

僕はこれを読んでなるほどなとなりました。確かに借金をすることによって、自分の力だけでは絶対に行くことができないところまで行くことができる。それはとても夢があることだし、いいことではあるけど、その分リスクが伴うわけで。そういうリスクも全部ひっくるめたうえで、「いまお金を借りるべきか」ということは考えたいですね。
自分が家を買うとなったときにはぜひとも肝に銘じておきたい言葉だと思います。

ということで、だいぶかいつまんでですが、この本で特に気になった内容を紹介させてもらいました。

”お金”っていうテーマは生きていくうえできっても切りきれない、大切なテーマだと思います。

この”お金”との付き合い方をうまくなるためにはたくさん勉強して、あとは実践するのみっていう感じが僕はします。

まずは知識を蓄えるという意味でもこの本は参考になる部分がいっぱいに載っているので気になった方は是非チェックしてみてください!

2020/11/08

-読書