大学/大学院生活

【大学(院)生研究日記】中間発表終了! なかなかハードな一か月でした。

カイト

こんにちは、カイトです。

先日、卒業論文発表会に向けたかなり遅めの、中間発表会が終了しました。

メモ

理系大学生には、馴染みがあるであろう『卒業論文発表会(通称、卒論発表)』について軽く補足をしておきます。

ほとんどの工業・理学系の大学生は、今までの研究内容をまとめた、『卒業論文(卒論)』4年生の2月ごろに提出しないと卒業が出来ません。

そしてほとんどの大学では卒論提出の前後1-2週間に、自分の卒論でまとめた内容の一部をパワーポイントでまとめたうえで、5-10分のプレゼンテーションを行います。

これがいわゆる『卒論発表』です。

この卒論発表会の規模は大学や学部によって異なると思いますが、僕の所属する大学で電気系の学部では、分野ごと(半導体系/通信系/パワエレ系)に分かれて、同じ分野に属する研究室(だいたい4-8個くらい)合同で実施されます。

この卒論発表に向けた中間発表というものが、多くの研究室で行われると思いますが、僕の研究室でも先日行われました

卒論テーマすらも決まっていなかった状態から、色々と実験を進めつつ卒論発表で使えそうな測定テーマと結果を探し、発表資料を作るというなかなかハードな一か月でした。

この記事では、その過程などを話して行ければと思います。

研究テーマを探すだけでも、一苦労。

ここだけ読むと、『お前は発表するモノがないくらいに大学の研究をさぼっているのか?』と思われそうですが、そういうわけでは決してありません。

9月からですが、しっかりと先輩と一緒に様々な研究に取り組んでいました

なので卒論に書く内容自体はあります。卒論の場合は、たとえ実験に失敗して思い通りの結果が出なかったとしても、うまく行かなかった内容を詳細に書くだけのスペースと時間があります。また、複数のテーマを研究している場合も、章ごとに複数のテーマについてそれぞれ書けるわけです。

カイト

卒論は、『大学時代にやったことを書く日記のようなものだよ。』と先輩が言ってました。

一方で、卒論発表は5分以内に、研究について詳しく知らない、自分と同じような分野の生徒と教授に発表しなければいけません

メモ

5分以内に、研究背景から実験の方法と結果、考察と今後の展望について、論理的に発表しなければなりません。

そのためにはちゃんと考察しがいのテーマを選ぶべきです。理想通りじゃない結果を使う場合は、しっかりと理想通りにいかなかった理由まで考察しなければならず、少し面倒です。

この適切なテーマ選びが本当に大変でした。

最終的に先輩と教授に『この内容でいこう』となった実験結果が見つかり、卒論の題目が決まったと安心しました。

カイト

ここら辺の時期の話はこの記事で書いています。是非合わせてみてください!

メモ

ただここで取り扱うことにしたテーマが抽象的だったために、今後の展開と結論が全く書けずに、発表資料を作る際にかなり苦戦しました。

研究分野の向き不向き。

ここ一か月で実施した研究で一番感じたのは、『自分のやっている研究内容が、自分の性格上あっていないんじゃないか』という不安です。

カイト

好き・嫌いの話ではなく、向き・不向きの話です。

『研究がつまらないからあまり好きではない』とか、『実験で何やってるかわからないし地味だから嫌いだ』というのは往々にあることだと思います。

自分の周りでもこういう理由で病んだり大学院にいきたくない、とか行くの失敗だったなという人はたくさん見てきました。

ただ僕がここで話したいのは、向いている・向いていないという話です。これは性格上とか、体質的な理由で自分が実施している研究内容が満足にできないということです。

メモ

自分の高校時代の友人は、大学時代からいろいろと調べて、自分で興味を持って化学系の学部に進学しました。進学後も化学の勉強を自分でやったり、早めに研究室に所属して実験したりと精力的に取り組んでいました。

大学院進学も考えていて院試にも合格した彼でしたが、院は辞退して最終的には就職することにすると、先月LINEで連絡が来ました。

色々な要因があったようですが、要因の一つが体質の問題です。彼とは高校のときからすごく仲がよかったのですが、結構肌が荒れやすい体質(冬場になったら手がカサカサになる、とかそういう次元ではないです。)だったのですが、化学系の研究室はさまざま薬品を扱うので、手荒れなどかなり痛そうな時期がありました。さらに自分が薬品を扱っていなくても、揮発して空気中に充満しているので、肌的にも良い環境とは言えないようでした。

化学の勉強自体は好きだけど、将来薬品系の会社に勤めたときに、こういった物理的な職場環境に体が順応できるかという部分も含めて、将来の進路に悩んでいました。

カイト
彼は最終的に別分野の企業を見つけて就職しました。

もし研究が嫌いだから就職したいという理由だったら、『大学院で2年間やって最終的に違う分野の会社に就職するかもしれないけど、その2年は研究内容的には無駄でも、モノゴトの思考方法とかは役立つし、何より学歴が上がって就活も有利なはずだよ』とアドバイスしていたと思います。ただ、向き不向きに関しては、どうしようもない部分があるので、無責任にこういったことは言えないですよね…。

カイト

友人の話でだいぶ脱線してしまいました。ただ僕もここまでシリアスな理由ではありませんが、この1か月で『もしかして自分この研究向いていない…?』と思うことは多々ありました。

このブログ上では度々話していますが、自分は電気の中でも半導体分野を扱っています。

特にスマホとかにも使われるような極小チップを扱っていて、顕微鏡で見ないとそのチップの構造は見えません。小さいため、キズつきやすく壊れやすく、慎重に取り扱わなければいけません

そんなものを扱っているのに自分は、雑で手先が不器用なためかなり研究効率が悪いうえに、チップをキズつけまくっていました

先輩によく、『このチップ、なんかめちゃキズついてるね』と言われていましたが、この前自分がチップをピンセットでもって顕微鏡にセットする際に、扱いが雑過ぎて注意されました。

また、1ミリ以下の素子(ダイオード)を基板にはんだごてして、自作のチップを測ることもありますが、この作業も手先の器用さを求められる作業でかなり苦戦しています。

メモ

先輩に注意された時は正直かなりへこみました。

カイト
この日は、寝てるときにチップを壊しまくってしまう夢を見ました…。

チップや装置は他のメンバーと一緒に使うため、自分が雑に扱ってチップや装置をダメにしてしまうと、お金が無駄になる以上に、他の人の研究を止めてしまいます。

他人に迷惑をかけないためにも慎重に扱わなければなりません。

研究の好き嫌いといった気持ちの問題とは違い、こういう特性は簡単には治りません

もちろん意識はしていますが、壊さないように慎重に丁寧に実験はすすめるようにしています

なかなか資料を作れない。

資料作りも苦戦しました。

自分の研究内容自体が、構造の比較検討というテーマでやっていたので、背景と結論が抽象的になりすぎて正直何を書けばいいのかがわかりませんでした。

メモ

『同じ構造のモノでも、特性には誤差が生じる』という背景と、『なので、同じ構造でも個体同士の特性を考慮して回路設計する必要がある』という結論。

どちらも一般的に当たり前の話で、専門性が全くありません。

この当たり前の背景と結論をどうやって、自分の研究内容に絡めながら自然な流れで、導入していくかは苦戦しました。

最終的には、先輩の研究内容を聞いて個体差が生じる原因なんかも触れながら、背景の部分を少し深めて導入しました。

結論部分も先輩に言われた2点において、個体差が生じる理由を考察して結論へ繋げました。

内容はスカスカで資料数も少ないながらも、自分が今できる最大限の資料は作れたので、満を持して中間発表に臨みました。

カイト

このときは、中間発表でしっかりと激しいフィードバックをもらう覚悟で臨んでいました。

発表はすんなり終わりました。

緊張感の中迎えた中間発表でしたが、案外すんなりと終わりました。

メモ

昨年度の中間発表では、当時のM2の先輩がかなりきつめにフィードバックを受けて、会議室中がめちゃくちゃ気まずくなるくらいの空気感だった聞いていました。

そういう経緯からM2の先輩たちがすごくびくびくしながら資料作りをしているのを見て、僕たちB4も『この内容じゃやばいよな…』とか思いながら必死に資料作りをしていました。

最初にM2の先輩の発表があったんですが、内容そのものに大きくダメ出しを喰らうこともなく、細かいグラフのミスやわかりにくい部分の指摘などで終わりました。

ただ、M2の先輩方の発表内容のクオリティーがめちゃくちゃ高く、普通にびっくりしていました。

カイト

B4みんなで、このクオリティーだったら先生がダメ出ししないのも納得だ…。 僕たちはいよいよやばい…。となっていました。

ということで、びくびくしながら発表したわけですが、細かい部分の指摘はたくさん受けましたが、『うん、まあでも全体的に良く出来ているね』とまさかのお褒めの言葉もいただけました。

メモ

指摘の部分について、僕は考察内容で『●●の違いによって、結果の違いが生じた』というニュアンスの考察をしました。

このときに先生に、『●●の違いって言ってるんだから、横軸に●●を、縦軸にその結果を取ったグラフを描かないとわからないでしょう』と指摘をいただいたんですが、本当にその通りだよなと思いました。

専門的な部分以外でも、こういう論理的かつ隙の無い資料作りという点でも、先生のフィードバックは参考になる部分は多いです。

自分的には、無駄なく論理の飛躍がないように順に資料を作成していったのが良かったのかなと思いました。

とりあえず、卒論提出&卒論発表まで後1か月と少しなので、もう少し実験を進めつつ、卒論を完成させて無事卒業したいです。

まとめ。

ということで、卒業発表に向けた中間発表までの流れについて書きました。

中間発表後も、さっそく大学に行って実験を行おうとしましたが、機械の不調でうまく測定できませんでした。

カイト

幸先が悪すぎます。

とりあえず、年内は最終週の水木あたり(12/28,29)まででキリを付けて、新年度を迎えたいです。

時間的に卒論に間に合うのか少し不安はありますが、最後までメンタルブレイクすることなく頑張りたいです!

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